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この作品って、どんな作品?

この作品って、どんな作品?

札幌座「蟹と彼女と隣の日本人」

札幌の友人たちへ、お元気ですか?

 2006年、初冬。ソウルのアートと若者の街・弘大(ホンデ)での札幌座チーフプロデューサー平田修二さんとの出会いは、劇団青羽(チョンウ)とTPS(現札幌座)の相互交流の始まりでした。言葉も通じないのに何をそんなに話すことがあるのか、二人の間で通訳をしていた木村典子さんはかなり大変だったと思います。対話を通じて演劇に対する方向性を互いに探り、年の差を越えて僕たちは友人になりました。  ph  2007年、劇団青羽がシアターZOOで『足跡のなかで』(コ・ヨノク作、キム・カンボ演出)を公演し、2008年にはTPSが『春の夜想曲〜菖蒲池の団欒』(斎藤歩作/演出)をソウルと議政府(ウィジョンブ)で公演しました。これはある種のお見合いのようなものでした。そして、2009年に提携公演『蟹と無言歌』(斎藤歩作、キム・カンボ演出)が実現し、北海道5都市で公演をしました。台本を書くにあたり、斎藤歩さんから「カンボは北海道の食べ物で何が好き?」と聞かれたことを覚えています。おかしなことを聞くなと思いましたが、「スープカレーと鰊漬け」と答えたところ、舞台にはこの好物が登場していました。これは斎藤さんから僕への挑戦状だったと思います。2010年には『蟹と彼女と隣の日本人』とタイトルをあらためて、TPSが私たちの本拠地に乗り込み、演劇街・大学路(テハンロ)で稽古をし、釜山(プサン)、光州(クァンジュ)、冨川(プピョン)の韓国3都市と北海道5都市で公演するという大ツアーもおこないました。  ph  「2015札幌演劇シーズン-冬」では直接斎藤さんが演出をし、『蟹と彼女と隣の日本人-2015』が、札幌座と劇団青羽の俳優たちで上演されます。僕ももちろん極寒の札幌に今度は観客として伺います。札幌座の真摯な俳優たちの姿がひとつ、ふたつと思い出されます。稽古中のエピソードを思い出し、思わずにやりとしてしまいます。特に木村洋次さんのとぼけた姿を思い出し、まるで今もあの稽古場にいるような気分になります。
 『蟹と彼女と隣の日本人』は僕たちの友情から生まれた、北海道の豊かな食材を主人公に、日本と韓国の底辺で明るく、たくましく、今日も生きていく人々の物語です。札幌の友人たち、お元気ですか?少しお待ちください。2月にはシアターZOOに飛んでいきます。


※写真は稽古中の札幌座の皆さん

キム・カンボ

1964年、釜山生まれ。演出家、劇団青羽代表、韓日演劇交流協議会会長。1998年秋吉台国際芸術村での日韓交流事業を皮切りに、坂手洋二『ブラインドタッチ』『だるまさんがころんだ』、別役実『ジョバンニの父への手紙』、畑澤聖吾『どんとゆけ』『親の顔が見たい』などを韓国で公演するとともに、自身の劇団で東京公演もおこなっている。2014年明洞芸術劇場で公演した『ジュリアス・シーザー』で東亜演劇賞作品賞・演出賞を受賞、またLGアートセンター企画『社会の柱』(イプセン作)で今の韓国社会を浮き彫りにし高い評価を得る。

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