現在、全国の小中学校、高校、大学では、演劇的手法を教育のさまざまな場面で活用し、子どもたちや学生たちのコミュニケーション能力の育成に成果を上げています。この流れは、学習指導要領の改訂などで、「対話力」の向上が一層強く求められる中、ますます広がりを見せていくことが予想されます。
札幌演劇シーズン実行委員会では、こうした背景を受け、札幌と地域が連携することによって学校の中でより充実した「演劇教育」を行っていくことはできないか、その可能性について、シンポジウムやワークショップを通して、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。「演劇教育」の成果と課題、いまとこれからについて知るまたとない機会です。子どもたちは演劇の力によってどう変わっていくのか。どうぞお気軽にご参加ください。
ドラマティーチャーで兵庫県立芸術文化観光専門職大学講師のいしいみちこさんをお迎えし基調講演を行うほか、道内での演劇教育の事例を3例紹介します。
10/7(土)13:00〜16:00
講師/いしいみちこ
(芸術文化観光専門職大学講師)
福島県立いわき総合高校においてドラマティーチャーとして演劇教育を実践し、高校生とプロの演劇人の協働による作品づくりなどに取り組んできたいしいさんに、演劇教育の必要性と可能性、成果と課題などについて、自身の体験談をベースに、海外の事例なども交えてお話しいただきます。
第2部では、演劇的手法を用いた教育活動に取り組む道内の中学校、中高一貫校、大学から、実践内容や成果と課題について発表していただきます。
①西村雄一 (洞爺湖町立洞爺中学校校長)
②小西泰輔 (立命館慶祥中学校・高等学校教諭)
③種村 剛 (北海道大学特任教授)
第3部では、基調講演や事例発表の内容をベースに、北海道における演劇と学校のこれからについて、会場の皆さんと一緒に考えていきます。
ファシリテーター/清水友陽(北海道演劇財団芸術監督)
【参加対象】演劇関係ほか文化芸術関係者(アーティスト、団体職員等)、教育関係者(小中学校・高校の教員、大学関係者、行政関係者)ほか広く一般
【定 員】80名
【応募締切】2023年10月2日(月)申し込みは10月5日(木)まで延長します。※先着順受付
【応募方法】シンポジウム申し込みフォームより必要事項を記入してお申し込みください。
実際に教育現場で行われている演劇教育を頭とからだを使って体験をとおして学びます。
どなたでも参加可能な3回シリーズのワークショップです。演劇教育の指導者を目指す方や、現在、演劇教育の指導に当たっている方のスキルアップも目指します。
※当日は動きやすい服装でご参加ください。
※昼食は各自でご用意ください。
第1回「ドラマティーチャーの授業と実践」
講師/いしいみちこ(芸術文化観光専門職大学講師)
福島県立いわき総合高校や追手門学院中・高等学校でドラマティーチャーとして演劇教育を実践してきたいしいみちこさんから、演劇的手法を用いた授業について学びます。演劇の力が子どもたちの成長に何をもたらすのか、座学とワークショップで体験します。
会場/北海道大学高等教育推進機構S講義棟S7教室
第2回「体験!『なってみる学び』~演劇的手法で変わる授業と学校」
講師/渡辺貴裕(東京学芸大学教職大学院准教授)
演劇的手法を用いた学習の可能性を現場の教員と共に探究する「学びの空間研究会」を主宰し、演劇教育・ドラマ教育に豊富な実績を持つ渡辺貴裕さんから、身体と空間、想像力を活かした授業づくりについて学びます。 著書「なってみる学び」の世界を頭とからだで体験!
会場/北海道大学クラーク会館大集会室
第3回「自分や現場に活かすインプロ(即興演劇)体験」
講師/絹川友梨(桜美林大学芸術文化学群演劇ダンス助教)
インプロ(即興演劇)とは、台本なしで「その場で創作する」こと。もともと俳優のトレーニング用に開発されたものですが、現在は応用インプロとして教育にも取り入れられています。今回はそのインプロの第一人者である絹川友梨さんから、インプロの可能性とインプロの手法を用いた演劇教育について頭とからだを使って学びます。
会場/北海道大学クラーク会館大集会室
3回のワークショップにすべて参加できる方を優先させていただきます。
【参加対象】演劇関係ほか文化芸術関係者(アーティスト、団体職員等)、教育関係者(小中学校・高校の教員、大学関係者、行政関係者)ほか広く一般
【定 員】各回20名
【応募締切】22023年10月2日(月)※応募者多数の場合は抽選
【応募方法】ワークショップ申し込みフォームより必要事項を記入してお申し込みください。
いしいみちこ
ドラマティーチャー・兵庫県立芸術文化観光専門職大学講師
2004年から福島県立いわき総合高校において演劇教育を実践。
教育を受けた高校生にプロの劇作家・演出家を出会わせ、県内外で成果発表公演を行う。2013年のプロデュース作品 飴屋法水作・演出『ブルーシート』は第58回岸田國士戯曲賞を受賞した。
2014年追手門学院中・高等学校において表現教育を展開。現任校ではチームで但馬地域全高校に演劇的手法を用いたコミュニケーションワークショップを実施している。
著書として『高校生が生きやすくなるための演劇教育』(立東舎)
渡辺貴裕
東京学芸大学教職大学院准教授。兵庫県生まれ。専門は教育方法学、教師教育学。「学びの空間研究会」を主宰し、小中高の先生方と共に、演劇的手法を用いた授業の可能性を実践的に追究してきた。演劇教育・ドラマ教育関連の業績に関して、日本演劇教育連盟より演劇教育賞、全国大学国語教育学会より優秀論文賞、日本教育方法学会より研究奨励賞を受賞。授業の「対話型検討会」の取り組みなど教師教育分野でも活躍。著書として『なってみる学び ―演劇的手法で変わる授業と学校』(共著、時事通信出版局)、『小学校の模擬授業とリフレクションで学ぶ 授業づくりの考え方』(単著、くろしお出版)、『〈教師〉になる劇場』(共著、フィルムアート社)など。
絹川友梨
俳優、即興演劇(インプロ)実践者、桜美林大学芸術文化学群演劇ダンス専修助教、東京大学大学院学際情報学府博士課程工藤和俊研究室所属。表現者として舞台に立つと同時に、演劇の即興性や創造性に関する研究および即興演劇を応用したワークショップを国内外で行っている。インプロ・ワークス主宰。(http://www.impro-works.info./)
【受賞】ストックホルム国際映画祭主演女優賞(1998)、ニュージーランド・ベスト外人パフォーマー賞(1998)、日本認知科学会大会発表賞(2019)。
【出版】『インプロ・ゲーム〜身体表現のための即興ワークショップ』(晩成書房)、翻訳・監修『応用インプロの挑戦』(新曜社)など。
北海道大学高等教育推進機構S講義棟S1教室・S7教室
北海道大学クラーク会館大集会室
●主催
札幌演劇シーズン実行委員会
演劇創造都市札幌プロジェクト/北海道演劇財団/コンカリーニョ/
BLOCH/札幌市教育文化会館(札幌市芸術文化財団)/
北海道立道民活動センター(道民活動振興センター)/
北海道文化財団/ノヴェロ/札幌市
公益財団法人北海道文化財団
公益財団法人北海道演劇財団
公益社団法人日本芸能実演家団体協議会
●共催
北海道大学大学院教育推進機構リカレント教育推進部
●助成
文化庁文化芸術振興費補助金
(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業
(アートキャラバン2))|独立行政法人日本芸術文化振興会
JAPAN LIVE YELL project in HOKKAIDO事務局
TEL. 011-520-0710(公益財団法人北海道演劇財団内)
E-mail. jlyp.hokkaido@gmail.com