この作品って、どんな作品?

劇団コヨーテ「愛の顛末」

日本にも反逆の芸術はあるべきだと思って書いたわけです。

愛の顛末ってどんな作品?
脚本を担当した亀井健が解説いたします。
初演当時、向田邦子の作品の空気がいーなぁ、なんて感じていたわけです。
情緒ある空気、そこに潜む優しいふりの悪意、静かに壊れているもの、そんな空気、でもドタバタしたテレビ作品もあるよなぁ、なんて考えていたら、原子力だとか、戦争なんてものが、漂う社会、資本主義の混迷、格差の拡大なんてことまで漂う現実に、くそったれ、とパンクな魂を刺激され、日本にも反逆の芸術はあるべきだと思って書いたわけです。
シドとナンシー、パンクアイコンをモデルにして、物語はとある殺人事件が起こるところから始まり、サンペンス要素を盛り込みつつ、平和と愛情の、優しさと狂気のドラマなわけです。
犯人は誰かなんて、まあ、そんなものはどうでもよかった、と感じてくれると楽しいし、犯人を想像してドキドキしてもらえるのも、嬉しいですが、初演時には、わからなかった犯人が、再演ではわかってしまいます。
原因と結果を知ったあと、原因と結果とは別の見えない世界にクラクラしてもらえたら、最高です。
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亀井 健

劇団コヨーテ主宰

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