台本ちょっとだけ劇場 その1
あらすじ
舞台は、とある蕎麦屋。なぜか1台のピアノが置かれている。開店準備に追われ、黙々と蕎麦を打っている店主。そこへ、長い旅に出ていた父親が、若い女を連れて帰ってくる。暖簾を出す前に、やって来た兄妹の客。慌てる店主を気にもせず、呑気に酒を飲みだす人々。
大晦日の夜、出前に行ったはずの店員が、蕎麦を持ったまま戻ってきた…。
台本ちょっとだけ劇場 その2
あらすじ
心地良い昼下がり、竹本家の居間には亡くなった主人『竹本信盛』を偲び、親交のあった面々が集まっていた。残された妻、その妹、同僚の大学教授、教え子の女子大生、その恋人、そして家政婦…。思い出話に花を咲かせる彼らの元に、信盛の『遺言』を預かったと言う弁護士が現れ、信盛の遺産を相続するべき『愛人』を探していると告げる。ショックを受ける妻をかばい、初めは愛人の存在を否定する一同だったが、残された遺産の額を聞いて…。
−「実は私です!」
台本ちょっとだけ劇場 その3
あらすじ
高校時代をほとんど思い出せない男、青山。
彼は一度小説家を志したものの、挫折。大人になった今ではティッシュ配りを生業とし、それ以外の時間は家に引きこもっている。日課は深夜にラジオを聴く事と、毎日明け方に訪ねてくる唯一の友達・橘と遊ぶ事。そしてもう一つ。初恋のあの子の名前をネットで検索する事。
ある日、いつものように聴いていた深夜ラジオのDJが自分の知っている思い出話を語り始め、繰り返す夜明け前の物語が、朝に向けて動き出す。
台本ちょっとだけ劇場 その4
あらすじ
2112年、「SAPPORO地区」。
局地的な寒冷化により万年雪に包まれ、避難区域となりそれから数十年が過ぎ、かつての200万人都市の面影は無い。復興局の職員が復興作業に当たっているが、寒冷化の原因も未だ分からず、復興のめどは何も立っていない。そこへ東京からドキュメンタリーの撮影にテレビクルーがやって来る。ディレクターの小林は、廃墟と化したかつての「劇場」に足を踏み入れ、そこに落ちていた台本を拾うと、復興局職員たちに劇場で芝居をさせようと言い始め……。
※イレブン☆ナインが上演する「あっちこっち佐藤さん」は
原作の著作権の問題などがあり今回は公表しておりません。ご了承ください。